体幹に関する症状
・肋骨骨折
・背部痛
・胸椎圧迫骨折
・いつの間にか骨折
<突き指とは>
肋骨骨折とは、心臓や肺などの臓器を保護する肋骨に生じた骨折を指します。交通事故や転落、転倒、コンタクトスポーツなどにより肋骨に外力が加わることで発症します。
骨折部位に痛みや皮下出血、腫れなどがみられます。胸部・腹部臓器の一部が同時に損傷を受け、重篤な症状を引き起こすこともあります。
骨折の程度が重篤な場合や臓器損傷がみられる場合には、外科的な治療も考慮されます。早やかに医療機関を受診して、適切な治療を行うことが大切です。
<肋骨骨折を引き起こすケース>
・交通事故で胸を強打する
・転倒したり転落したりして、胸を強打する
・コンタクトスポーツで胸を強打する
・繰り返される咳が刺激となる
・子供が突然胸に飛び込んでくる
・胸を机の角にぶつける
<肋骨骨折の症状>
・骨折の生じた部位に痛みがある
・皮下出血や局所の腫れ
・呼吸運動や身体をねじる動作で痛みが増す
・臓器からの出血に関連した血圧低下
・肋骨の複数箇所損傷による呼吸障害
<当院での治療>
骨折した肋骨の本数や臓器損傷の有無などによって治療方法が異なります。
・バストバンド
背中の痛みと関係のある病気には、内臓に関係しているもの、骨や関節に関係しているもの、それ以外のものなどがあります。病気が原因の腰痛や背部痛もありますので、激しい痛みがある場合は早期にに医療機関で診察を受けてください。
<背部痛を引き起こすケース>
◼️内臓に関係しているもの
心臓の病気
心筋梗塞や狭心症、大動脈解離、肺塞栓症などは激しい胸の痛みや息苦しさなどを伴うことが多く、肩や首など他部位に痛みが出ることもあります。いずれも緊急性が高い症状です。激しいときには救急要請を含め、すぐ受診しましょう。
膵炎
膵臓から分泌される膵液によって、膵臓周囲や膵臓自体に炎症が起きる病気です。主な症状は、みぞおちや背中の痛みです。多量に飲酒する人、高脂血症の人などはかかるリスクが高いと言われています。
胆のう炎
何らかの原因で胆のうに炎症が起きる病気です。主な症状は右上腹部の鈍い痛みですが、吐き気・嘔吐、背中の痛みが現れることもあります。膵炎・胆嚢炎ともに早期の治療が必要な病気のため、激しい痛みがある場合にはすぐ受診しましょう。
尿路結石
尿路結石とは、尿管などの尿の通り道に石ができる病気です。年代としては30~50代、女性よりも男性に多い傾向にあります。尿路結石の症状は石が詰まった場所によって異なりますが、背中や腰回りの痛みは比較的多い症状です。激しい痛みを伴うこともあるため、そのような場合には早めに受診しましょう。
腎盂腎炎
腎盂腎炎とは、尿路結石や膀胱炎などが原因で腎盂(腎臓の一部)に細菌などが感染し炎症を起こす病気です。主な症状は、寒気、発熱、背中や腰の痛みですが、頻尿や排尿時の痛み、嘔吐などが現れることもあります。早期の治療を必要とする病気のため、早めに受診しましょう。
<骨や関節、筋肉に関係しているもの>
椎間板ヘルニア
背骨は椎体という骨がいくつも連なってできていますが、この骨と骨の間でクッションの役割をしている椎間板が潰れたり、変形して飛び出したりした状態が椎間板ヘルニアです。背骨のどこでヘルニアが起こっているのかにもよりますが、背中や腰の痛み、手や足のしびれなどが主な症状です。
圧迫骨折
圧迫骨折とは、骨が負担に耐え切れずに潰れてしまう骨折で、主に背骨で起こります。特に骨がもろくなっている高齢者で多い骨折で、少ししりもちをついただけなのにずっと背中や腰の痛みが続くなどの場合、実は骨折していたなども珍しくありません。
ぎっくり腰
急性腰痛症は何らかの動作をきっかけに突然腰が痛くなる病気で、ぎっくり腰とも呼ばれます。ただし、まず、上記のような他の病気やケガがないか検査する必要があります。運動習慣のない人や、重いものを持ち上げる機会の多い人に起こりやすいとされています。主な症状は腰や背中を中心とした痛みです。痛みの程度には幅がありますが、ひどい場合には動けなくなることもあります。
<皮膚に関係しているもの>
皮膚の病気が原因となって背中の痛みを感じることもあります。
帯状疱疹
帯状疱疹とは、昔みずぼうそうにかかったことのある人の体内に潜んでいたみずぼうそうウイルスが、何らかのきっかけで再び活性化した状態です。みずぼうそうとは症状が少し異なり、皮膚の一部分にピリピリとした痛みを感じ、水疱を生じます。背中から脇腹にかけては帯状疱疹が比較的できやすい範囲、体の右側のみ・左側のみなど、片方に横方向に広がることが特徴。
一般的に「背骨」ともいわれる脊椎は、合計26個の椎骨から成り立っています。その中の胸椎(12個)が骨折することです。骨が完全に折れている状態だけでなく、つぶれるタイプの骨折です。骨粗鬆症より骨が弱くなっている場合、日常的な動作により小さな負荷がかかることでも骨折は起こります。高齢の女性に多く、尻餅や転倒などの軽いけがでも骨折を起こします。けがをしていなくても日常生活のなかで「いつの間にか骨折」をしていることもあります。胸椎や腰椎の椎体骨折が発生すると、背中や腰に強い痛みを生じます。この痛みは寝起きや立ち上がりなど姿勢を変えるときに強く、安静に寝ていると軽減します。
<胸圧迫骨折を引き起こすケース>
・骨粗しょう症により骨がもろくなっている場合
・重いものを持ったとき
・中腰の姿勢
・骨粗しょう症になりやすい閉経後の女性
・転倒や転落、交通事故
・がんが脊椎に転移し骨が破壊されて骨折
・尻もち、転倒などで骨粗鬆症による骨折
<胸圧迫骨折の症状>
・強い痛みや腫れ
・皮膚の表面から変形がみてとれる
・骨の不安定性
・背中の痛みや腰痛が生じる
・寝ていた状態から体を起こした時に痛みが増す
・立ち上がった時に痛みが悪化する
・腰や背中が丸く曲がり身長が低くなる
・歩行障害
<当院での治療>
・コルセット
・ギプス
骨粗鬆症が原因の痛みを感じない脊椎椎体骨折は、「いつの間にか骨折」と呼ばれており、骨折は一度起きると連鎖しやすく、周囲の骨に負担がかかり折れやすくなりますので注意が必要です。骨折が進んでしまうと、背中や腰が徐々に曲がってしまう寝たきりになる可能性もあります。
<いつの間にか骨折を引き起こすケース>
・骨粗しょう症により骨がもろくなっている場合
・重いものを持ったとき
・中腰の姿勢
・骨粗しょう症になりやすい閉経後の女性
・転倒や転落、交通事故
・がんが脊椎に転移し骨が破壊されて骨折
・尻もち、転倒などで骨粗鬆症による骨折
<いつの間にか骨折の症状>
・強い痛みや腫れ
・皮膚の表面から変形がみてとれる
・骨の不安定性
・背中の痛みや腰痛が生じる
・寝ていた状態から体を起こした時に痛みが増す
・立ち上がった時に痛みが悪化する
・腰や背中が丸く曲がり身長が低くなる